助成金ノウハウ情報

働き方改革推進支援助成金(テレワークコース)はテレワークの経費を最大300万円まで支給(令和2年度募集終了)

働き方改革推進支援助成金(テレワークコース)はテレワークの導入や実施を支援する助成金です。テレワークの導入で購入した機材のほか、研修や専門家のコンサル費用までが助成対象となる助成金の支給額や、支給申請の方法まで詳しく解説します。

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働き方改革推進支援助成金(テレワークコース)は、在宅勤務やサテライトオフィス勤務を支援

テレワークとは、ICT(情報通信技術)を利用し、時間や場所を有効に活用できる柔軟な働き方を指します。政府は、育児や介護と仕事の両立を進めるため、「世界最先端IT国家創造宣言」において、テレワークの普及推進を宣言しています。

この、テレワークを行う場所は、大きく3つに分けられます。ひとつは、自宅を就業場所とする、在宅勤務です。育児や介護と仕事を両立したい労働者や、通勤が困難な労働者にとって働きやすい方法です。

もうひとつは、モバイルワークです。これは、移動中や顧客先、カフェなど様々な場所で仕事をする働き方です。営業など外出が多い職種に向いており、効率的に業務を行えるため、生産性を向上する効果があります。

最後は、サテライトオフィス勤務です。所属するオフィス以外の他のオフィスや、遠隔勤務用の施設で働く方法です。労働者にとっては職住近接によって通勤時間を削減できまっますし、事業者にとっては遊休施設などを活用することもできます。

テレワークの取り組みを支援する働き方改革推進支援助成金(テレワークコース)は、時間外労働等改善助成金(テレワークコース)から名称が変更となり、在宅勤務とサテライトオフィス勤務を支給対象とし、正社員だけでなく、受け入れている派遣労働者がテレワークを行う場合も対象となりました。

テレワークを活用する企業の3つの好事例

厚生労働省は、テレワークを普及を進めるため、テレワークの活用によって、様々な課題を解決できた企業の事例を紹介しています。その中から、育児と仕事の両立が可能にあった事例、優秀な人材を確保できた事例、通勤時間を大幅に短縮できた事例を紹介します。

テレワークで育児と仕事の両立が可能になった事例

育児休業期間が終了したものの、子供を保育施設に預けることができず、職場復帰に悩む社員の相談をきっかけにテレワークを導入した企業の事例です。打ち合わせは、ビデオ通話で画面を共有しながら行い、チャットを利用してコミュニケーションを取っています。社員は自宅で仕事ができるため、育児と仕事の両立ができることに加え、往復4時間かかる通勤時間を削減でき、時間を有効に活用できるようになりました。

テレワークで若い人材を確保できた事例

早くから仕事と家庭の両立に取り組み、1997年に配偶者出産時特別休暇、2010年に育休中のテレワークの制度化に取り組んだ企業の事例では、テレワーク制度を導入するため、クラウド型のグループウェアを活用して、どこでも事例情報を共有できる環境を整備。ワーク・ワイフバランスを大切にする企業姿勢が若手社員の採用につながり、今では10代から20代の若手社員が全社員の3割を占めていることを紹介しています。

テレワーク導入で通勤時間が大幅に短縮できた事例

採用力を上げるため、裁量労働制に加えてテレワークを導入し、働きやすい環境づくりに取り組む企業の事例では、通勤時間を短縮するため、テレワークを行うためのサテライトオフィスを開設したところ、人材の確保が進み、10名だった社員が22名にまで増えています。

また、直近2年間の離職率もゼロという結果に。社員数が増え、社員のモチベーションも高いことから、増収増益を果たしています。このように、テレワークの導入は労働者にも、事業主にもメリットをもたらす取り組みであることが、お分かりいただけたでしょうか。

働き方改革推進支援助成金(テレワークコース)の支給条件とは

働き方改革推進支援助成金(テレワークコース)の支給条件は、中小企業であることのほか、取り組みや経費まで細かく決められています。まずは、支給対象となる事業主の条件から紹介します。

支給対象となる事業主は中小企業で2つの条件のいずれかを満たすこと

働き方改革推進支援助成金(テレワークコース)の支給対象となる事業主は、次のいずれかの項目を満たす必要があります。

  • テレワークを新規で導入する中小企業事業主
  • テレワークを継続して活用する中小企業事業主

1の場合は、本格的な導入だけでなく、試行的に導入している事業主も対象となります。また、2の場合は、過去に働き方改革推進支援助成金(テレワークコース)を受給した事業主であっても、対象労働者を2倍に増加してテレワークに取り組めば、2回まで受給が可能です。

なお、中小事業主の定義は、次の通りです。

中小企業の定義
産業分類 資本金の額・出資の総額 常時雇用する労働者の数
小売業(飲食店を含む) 5000万円以下 50人以下
サービス業 5000万円以下 100人以下
卸売業 1億円以下 100人以下
その他の業種 3億円以下 300人以下

 

支給対象となる取り組みは5項目

支給対象となる取り組みは次の5項目のうち、1つ以上を実施する必要があります。

  • テレワーク用通信機器の導入・運用
    (例)シンクライアント端末、VPN装置、WEB会議用機器、社内のパソコンを遠隔操作するための機器など
  • 就業規則・労使協定等の作成・変更
    (例)テレワーク勤務に関する規定の整備
  • 労務管理担当者や労働者に対する研修、周知・啓発
  • 保守サポートの導入
  • 外部専門家(社会保険労務士など)による導入のためのコンサルティング

なお、テレワークのために購入したとしても、シンクライアント以外のパソコン、タブレット、スマートフォンの購入費用は対象となりません。

支給対象となる経費は9項目

働き方改革推進支援助成金(テレワークコース)の支給対象となる経費は、テレワーク活用にかかる次の9項目の経費です。

  • 謝金
  • 旅費
  • 借損料
  • 会議費
  • 雑役務費
  • 印刷製本費
  • 備品費
  • 機械装置等購入費
  • 委託費

支給対象の取り組みは、2つの成果目標の達成を目指す必要がある

働き方改革推進支援助成金(テレワークコース)の支給対象の取り組みを行う場合は、次の成果目標をすべて達成することを目指す必要があります。

  • 評価期間に1回以上、対象労働者全員に、在宅またはサテライトオフィスにおいて就業するテレワークを実施させる
  • 評価期間において、対象労働者が在宅またはサテライトオフィスにおいてテレワークを実施した日数の週間平均を、1日以上とする

時間外労働等改善助成金(テレワークコース)では、次の成果目標が含まれていましたが、働き方改革推進支援助成金(テレワークコース)では廃止されています。

年次有給休暇の取得促進について、労働者の年次有給休暇の年間平均取得日数を前年と比較して4日以上増加させるか、所定外労働の削減について、労働者の月間平均所定外労働時間数を前年と比較して5時間以上削減させる

なお、成果目標の達成の有無は、事業実施期間(交付決定の日から2021年3月15日まで)中の、1カ月から6カ月の期間で設定する、評価期間で判断します。

支給額は成果目標を達成したかどうかで大きく変わる

支給額は、対象経費の合計額に補助率を掛けて算出します。また、支給額は目標を達成したか否かで変わります。なお、助成額は、1人当たりの上限額に対象労働者数を掛けた金額か、1企業当たりの上限額のいずれか低いほうの金額になります。次の表にある上限額を超える場合は、支給額は上限額までになります。

働き方改革推進支援助成金(テレワークコース)の1人当たりの上限額と1企業当たりの上限額は、時間外労働等改善助成金(テレワークコース)に比べて倍増しています。例えば、労働者100人の企業で、総務、経理部門において400万円のテレワーク用機器を導入し、対象労働者が10人の場合は、次のように助成額を算出します。

・所要額400万円

成果目標達成の場合は、300万円を助成。
成果目標未達成の場合は、20万円×10人=200万円を助成

成果目標の達成状況による支給額
成果目標の達成状況 達成 未達成
補助率 3/4 1/2
1人当たりの上限額 400,000円 200,000円
1企業当たりの上限額 3,000,000円 2,000,000円

 

働き方改革推進支援助成金(テレワークコース)を支給するまでのステップは5つ

働き方改革推進支援助成金(テレワークコース)の申請手順は以下の5つのステップです。

時間外労働等改善助成金(テレワークコース)の流れ

計画申請の締切は、2020年12月1日(火)→令和2年度募集終了

働き方改革推進支援助成金(テレワークコース)の交付申請書の提出御締切は、2020年12月1日(火)でしたが、申請多数のため8/12に新規の受付は終了となっています。

支給申請の締切は、2021年3月1日(月)

働き方改革推進支援助成金(テレワークコース)の支給申請の締切は、2021年3月1日(月)とこちらも決められています。1日でも遅れると支給されないので、計画の実行だけではなく、支給申請の準備も早めに進めておきましょう。

働き方改革推進支援助成金(テレワークコース)の事前に提出が必要な書類は10種類

働き方改革推進支援助成金(テレワークコース)において、事前に提出が必要な書類は以下の10種類です。

  • 交付申請書
  • 事業実施計画
  • 登記事項証明書(3カ月以内に取得したもの)
  • 対象労働者同意書
  • 利用予定サテライトオフィス一覧(サテライトオフィス利用予定の場合のみ)
  • 労働者災害補償保険の適用事業主であることを確認するための書類(労働保険関係成立届または直近の労働保険概算保険料申告書。労働保険事務組合委託事業主の場合、労働保険関係成立届(事務処理委託届)または直近の労働保険料等算定基礎賃金等の報告)
  • 中小企業事業主であることを確認するための書類
  • 見積書(事業を実施するために必要な経費の算出根拠が分かる資料)
  • 対象労働者の業務時間(始業時間から終業時間)を確認できる書類(就業規則、労働条件通知書など)
  • 直近二年度の労働保険料の納付・領収証書

働き方改革推進支援助成金(テレワークコース)の支給申請に必要な書類も10種類

働き方改革推進支援助成金(テレワークコース)の支給申請に必要な書類は以下の10種類です。

  • 支給申請書
  • 国や地方公共団体からの他の補助金を受けている場合、他の補助金の助成内容が分かる資料(他の補助金の申請書、交付決定通知書及び説明文書など)
  • 事業実施結果報告書
  • 労働時間等設定改善委員会の設置等労使の話し合いの機会について、客観的に話し合いが行われたことが分かる資料
  • 労働時間等に関する個々の苦情、意見及び要望を受け付けるための担当者の選任について、いつどのように周知したのかが客観的に分かる資料(メール、社内報、周知文書などの写し、事務所に掲示した場合はその写真など)
  • 労働者に対する事業実施計画の周知について、いつどのように周知したのかが客観的に分かる資料(周知文書などの写し、事務所に掲示した場合はその写真など)
  • 費用を支出したことが確認できる書類(領収書など)
  • 事業を実施したことが客観的に分かる資料
  • テレワークを行ったと申請する日の業務時間に、就業していたことが証明できる資料(賃金台帳、タイムカード、出勤簿、年休簿など)
  • テレワークを行ったと申請する日の業務時間に、在宅していた、またはサテライトオフィスにいたことが証明できる資料(GPSによる位置情報等を記録できる機器のログ情報、始業・終業メール又はメール実績に係る相談センターの実績報告など)

働き方改革推進支援助成金(テレワークコース)は、交付決定後に実際の取り組みで経費がかさんだ場合でも、支給額は増えない

働き方改革推進支援助成金(テレワークコース)の支給額は、経費に補助率を掛けて計算されます。この経費は、見積もり段階の金額が元となっています。そのため、交付が決定した後に、実際の取り組みで見積もりより多く費用が掛かったとしても、支給額は上がりません。計画申請の段階で、経費の見積りをできるだけ厳密に行いましょう。

まとめ

テレワークのメリットは、労働者にも事業主にもあります。労働者にとっては、育児や介護と仕事の両立が可能になり、通勤負担を抑えることもできます。一方、事業主にとっては、労働者のワークライフ・バランスを推進することで、優秀な人材の確保はもちろん、ニーズを持つ新たな人材の採用機会創出のチャンスにつながります。

働き方改革推進支援助成金(テレワークコース)の活用をぜひ検討してみてください。助成金を申請する際には、申請書類の作成がスムーズに行え、担当者の手間を省いてくれる助成金クラウドの利用を検討してはいかがでしょうか。

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