助成金ノウハウ情報

キャリアアップ助成金(正社員化コース)の受給額は最大1440万円!受給要件や申請手順を紹介(令和3年度要件変更あり)

キャリアアップ助成金(正社員化コース)は、アルバイトやパートなど、有期雇用の労働者を、無期雇用や正規雇用に切り替えることで受給できる助成金です。多くの会社で活用されている正社員化コースの受給条件や申請手順に加え、助成金を多く受給する方法も紹介します。

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キャリアアップ助成金(正社員化コース)の支給額は正規雇用に転換した人数で決まる

キャリアアップ助成金(正社員化コース)は、有期雇用の労働者を、無期雇用や正規雇用に切り替える人数によって、支給額が決まる助成金です。

有期雇用、無期雇用、正規雇用の違いとは

雇用の形態は、労働契約によって決まります。それでは、無期雇用、有期雇用、正規雇用とはそれぞれ、どのような労働契約なのでしょうか。

  • 有期雇用
    雇用される期間が決まっています。一般的には、多くの契約社員や派遣社員などが有期雇用に当たります。
  • 無期雇用
    無期雇用=正社員ではありません。無期雇用とは、雇用期間が決まっていないというだけです。有期雇用だった契約社員や派遣社員が、無期雇用になっても、業務内容や待遇は変わりません。
  • 正規雇用
    正規雇用は、次の5つの条件を満たした人です。

    • 期間の定めのない労働契約を締結している労働者であること
    • 派遣労働者として雇用されている者でないこと
    • 同一の事業主に雇用される通常の労働者と比べ勤務地または職務が限定されていないこと
    • 所定労働時間が同一の事業主に雇用される通常の労働者の所定労働時間と同じ労働者であること
    • 同一の事業主に雇用される通常の労働者に適用される就業規則などに規定する賃金の算定方法および支給形態、賞与、退職金、休日、定期的な昇給や昇格の有無などの労働条件について、長期雇用を前提とした待遇が適用されている労働者であること

    つまり、契約期間がなく、長期の雇用を前提とした待遇で、他の社員と同じ時間働き、転勤や配属が変わることがある社員が、正規雇用といえます。

支給額は、3つある条件ごとに異なる

キャリアアップ助成金(正社員化コース)は、3つの条件があり、支給額がそれぞれ異なります。その3つの条件は下記のとおりです。

    • 有期雇用から正規雇用に転換
    • 有期雇用から無期雇用に転換
    • 無期雇用から正規雇用に転換

支給の対象は、1事業所当たり、最大で20人までです。支給額は、中小企業か中小企業以外かで異なります。

支給額
転換内容 中小企業 中小企業以外
通常の場合 生産性向上が認められる場合 通常の場合 生産性向上が認められる場合
①有期雇用
→ 正規雇用
570,000円 720,000円 427,500円 540,000円
②有期雇用
→ 無期雇用
285,000円 360,000円 213,750円 270,000円
③無期雇用
→ 正規雇用
285,000円 360,000円 213,750円 270,000円

 

中小企業の分類
産業分類 資本金の額・出資の総額 常時雇用する労働者の数
小売業(飲食店を含む) 5,000万円以下 50人以下
サービス業 5,000万円以下 100人以下
卸売業 1億円以下 100人以下
その他の業種 3億円以下 300人以下

 

生産性要件をクリアすることで、受給額が増える

生産性要件とは、生産性を高める取り組みを支援するために、生産性を向上させた会社へ支給する助成金の金額を割増する制度です。生産性要件が適用される条件は、次のいずれかになります。

      • 助成金の支給申請を行う直近の会計年度における生産性が、その3年度前に比べて6%以上伸びていること
      • 助成金の支給申請を行う直近の会計年度における生産性が、その3年度前に比べて1%以上(6%未満)伸びていること

キャリアアップ助成金(正社員化コース)で生産性要件が適用された場合、中小企業であれば1人当たり最大で72万円、20人で1440万円を受給することができます。

「助成金が増える生産性要件とは? 利用の条件や受給額が増える助成金を紹介」を詳しく見る

キャリアアップ助成金(正社員化コース)の対象になる条件は、労働者と事業主それぞれにある

対象になる労働者の条件は1つですが、事業主の条件は2つあります。

対象になる労働者の条件は10項目

キャリアアップ助成金(正社員化コース)の支給対象になる労働者の条件は、次の10項目です。

      • 次のaからdまでのいずれかに該当する労働者であること
        • 支給対象事業主に雇用される期間が通算して6カ月以上の有期雇用の労働者
        • 支給対象事業主に雇用される期間が6カ月以上の無期雇用の労働者
        • 6カ月以上の期間継続して派遣先の事業所その他派遣就業場所ごとの同一の組織単位における業務に従事している派遣労働者
        • 支給対象事業主が実施した有期実習型訓練(人材開発支援助成金(特別育成訓練コース)によるものに限る)を受講し、修了した有期雇用の労働者など
      • 正規雇用の労働者などとして雇用することを約して雇い入れられた有期雇用の労働者などでないこと
      • 次のaまたはbのいずれかに該当する労働者などでないこと
        • 有期雇用の労働者などから正規雇用の労働者に転換または直接雇用される場合、当該転換日または直接雇用日の前日から過去3年以内に、当該事業主の事業所または密接な関係の事業主(財務諸表などの用語、様式及び作成方法に関する規則に規定する親会社、子会社、関連会社及び関係会社などをいう)において正規雇用の労働者として雇用されたことがある者または取締役、社員、監査役、協同組合などの社団または財団の役員であった者
        • 無期雇用の労働者に転換または直接雇用される場合、当該転換日または直接雇用日の前日から過去3年以内に、当該事業主の事業所または密接な関係の事業主において正規雇用の労働者または無期雇用の労働者として雇用されたことがある者または取締役、社員、監査役、協同組合などの社団または財団の役員であった者
      • 転換または直接雇用を行った適用事業所の事業主または取締役の3親等以内の親族以外の者であること
      • 短時間正社員に転換または直接雇用された場合にあっては、原則、転換または直接雇用後に所定労働時間および所定労働日数を超えた勤務をしていない者であること
      • 障害者の日常生活及び社会生活を総合的に支援するための法律施行規則に規定する就労継続支援A型の事業所における利用者以外の者であること
      • 支給申請日において、転換または直接雇用後の雇用区分の状態が継続し、離職していない者であること
      • 支給申請日において、正規雇用の労働者については有期雇用の労働者、または無期雇用の労働者、無期雇用の労働者については有期雇用の労働者への転換が予定されていない者であること
      • 転換または直接雇用後の雇用形態に定年制が適用される場合、転換または直接雇用日から定年年齢に達する日までの期間が1年以上である者であること
      • 支給対象事業主または密接な関係の事業主の事業所において定年を迎えた者でないこと

有期雇用から転換する事業主の条件は全部で16

事業主の条件は2つのケースがあります。ケースの1つは、有期雇用から転換する事業主の場合です。

      • 期契約労働者などを正規雇用の労働者または無期雇用の労働者に転換する制度を労働協約または就業規則その他これに準ずるものに規定している事業主であること
      • 上記1の制度の規定に基づき、雇用する有期雇用の労働者を正規雇用の労働者もしくは無期雇用の労働者に転換、または無期雇用の労働者を正規雇用の労働者に転換した事業主であること
      • 上記2により転換された労働者を、転換後6カ月以上の期間継続して雇用し、当該労働者に対して転換後6カ月分の賃金を支給した事業主であること
      • 多様な正社員への転換の場合にあっては、上記1の制度の規定に基づき転換した日において、対象労働者以外に正規雇用の労働者(多様な正社員を除く)を雇用していた事業主であること
      • 支給申請日において当該制度を継続して運用している事業主であること
      • 転換後6カ月間の賃金を、転換前6カ月間の賃金より5%(令和3年度は3%)以上増額させている事業主であること。賞与(就業規則または労働協約に支給時期および支給対象者が明記されている場合であって、転換など後6カ月間の賃金算定期間中に賞与が支給されている場合(支給申請時点で支給時期および金額が確定しているものを含む)に限り含めることができる令和3年度は賞与は対象外や定額で支給されている諸手当(名称の如何は問わず、実費弁償的なものや毎月の状況により変動することが見込まれるものは除く)を含む賃金の総額。転換など前後で所定労働時間が異なる場合は1時間当たりの賃金。支給対象事業主が実施した人材開発支援助成金(特別育成訓練コース)の有期実習型訓練を受講し、修了した有期雇用の労働者などであって、転換など前の期間が6カ月未満の場合は転換前の雇用期間に応じた賃金
      • 当該転換日の前日から起算して6カ月前の日から1年を経過する日までの間に、当該転換を行った適用事業所において、雇用保険被保険者を解雇など事業主の都合により離職させた事業主以外の者であること
      • 当該転換日の前日から起算して6カ月前の日から1年を経過する日までの間に、当該転換を行った適用事業所において、雇用保険法第23条第1項に規定する特定受給資格者となる離職理由のうち離職区分1Aまたは3Aに区分される離職理由により離職した者(以下、特定受給資格離職者)として同法第13条に規定する受給資格の決定が行われたものの数を、当該事業所における当該転換を行った日における雇用保険被保険者数で除した割合が6%を超えている事業主以外の者であること
      • 上記1の制度を含め、雇用する労働者を他の雇用形態に転換する制度がある場合にあっては、その対象となる労働者本人の同意に基づく制度として運用している事業主であること
      • 正規雇用の労働者または無期雇用の労働者に転換した日以降の期間について、当該者を雇用保険被保険者として適用させている事業主であること
      • 正規雇用の労働者または無期雇用の労働者に転換した日以降の期間について、当該者が社会保険の適用要件を満たす事業所の事業主に雇用されている場合、社会保険の被保険者として適用させている(無期雇用の労働者の場合、労働条件が社会保険の適用要件を満たすときに限る)または社会保険の適用要件を満たさない事業所の事業主(任意適用事業所の事業主、個人事業主)が正規雇用の労働者に転換させた場合、社会保険の適用要件を満たす労働条件で雇用している事業主であること
      • 母子家庭の母などまたは父子家庭の父の転換に係る支給額の適用を受ける場合にあっては、当該転換日において母子家庭の母などまたは父子家庭の父の有期雇用の労働者などを転換した者であること
      • 若者雇用促進法に基づく認定事業主についての35歳未満の者の転換に係る支給額の適用を受ける場合にあっては、当該転換日より前に若者雇用促進法第15条の認定を受けていて、当該転換日において35歳未満の有期雇用の労働者などを転換した者であること。また、支給申請日においても引き続き若者雇用促進法に基づく認定事業主であること
      • 勤務地限定正社員制度または職務限定正社員制度に係る加算の適用を受ける場合にあっては、キャリアアップ計画書に記載されたキャリアアップ期間中に、勤務地限定正社員制度または職務限定正社員制度を新たに規定し、有期雇用の労働者を当該雇用区分に転換した事業主であること
      • 生産性要件を満たした場合の支給額の適用を受ける場合にあっては、当該生産性要件を満たした事業主であること
      • 転換後の基本給や定額で支給されている諸手当を、転換前と比較して低下させていない事業主であること

派遣から転換する事業主の条件も全部で16項目

事業主の条件のもう1つのケースは、派遣から転換する事業主の場合です。

      • 派遣労働者を正規雇用の労働者または無期雇用の労働者として直接雇用する制度を労働協約または就業規則その他これに準ずるものに規定している事業主であること
      • 派遣先の事業所その他派遣就業場所ごとの同一の組織単位において6カ月以上の期間継続して同一の派遣労働者を受け入れていた事業主であること
      • 上記1の規定に基づき、その指揮命令の下に労働させる派遣労働者を正規雇用の労働者または無期雇用の労働者として直接雇用したものであること
      • 上記1により直接雇用された労働者を直接雇用後6カ月以上の期間継続して雇用し、当該労働者に対して直接雇用後6カ月分の賃金※5を支給した事業主であること
      • 多様な正社員として直接雇用する場合にあっては、上記1の制度の規定に基づき直接雇用した日において、対象労働者以外に正規雇用の労働者(多様な正社員を除く)を雇用していた事業主であること
      • 支給申請日において当該制度を継続して運用している事業主であること
      • 直接雇用後の6カ月の賃金を、直接雇用前の6カ月間の賃金より次のaまたはbのいずれかが、5%以上増額させている事業主であること。なお、6カ月後の賃金は、賞与や諸手当を含む賃金の総額。転換後の基本給や定額で支給されている諸手当を転換前と比較して低下させていないこと。
        • 基本給及び定額で支給されている諸手当(賞与を除く)を含む賃金の総額
        • 基本給、定額で支給されている諸手当及び賞与を含む賃金の総額(転換後の基本給及び定額で支給されている諸手当の合計額を、転換前と比較して低下させていないこと)
      • 当該直接雇用日の前日から起算して6カ月前の日から1年を経過する日までの間に、当該直接雇用を行った適用事業所において、雇用保険被保険者を解雇など事業主の都合により離職させた事業主以外の者であること
      • 当該直接雇用日の前日から起算して6カ月前の日から1年を経過する日までの間に、当該直接雇用を行った適用事業所において、特定受給資格離職者として雇用保険法第13条に規定する受給資格の決定が行われたものの数を、当該事業所における当該直接雇用を行った日における雇用保険被保険者数で除した割合が6%を超えている事業主以外の者であること
      • 上記1の制度を含め、雇用する労働者を他の雇用形態に転換する制度がある場合にあっては、その対象となる労働者本人の同意に基づく制度として運用している事業主であること
      • 正規雇の用労働者または無期雇用の労働者として直接雇用した日以降の期間について、当該者を雇用保険被保険者として適用させている事業主であること
      • 正規雇用の労働者または無期雇用の労働者として直接雇用した日以降の期間について、当該者が社会保険の適用要件を満たす事業所の事業主に雇用されている場合、社会保険の被保険者として適用させている(無期雇用の労働者の場合、労働条件が社会保険の適用要件を満たすときに限る。)または社会保険の適用要件を満たさない事業所の事業主(任意適用事業所の事業主、個人事業主)が正規雇用の労働者として直接雇用した場合、社会保険の適用要件を満たす労働条件で雇用している事業主であること
      • 母子家庭の母などまたは父子家庭の父の直接雇用に係る支給額の適用を受ける場合にあっては、当該直接雇用日において母子家庭の母などまたは父子家庭の父の派遣労働者を直接雇用した者であること
      • 若者雇用促進法に基づく認定事業主についての35歳未満の者の直接雇用に係る支給額の適用を受ける場合にあっては、当該直接雇用日より前に若者雇用促進法第15条の認定を受けていて、当該直接雇用日において35歳未満の派遣労働者を直接雇用した者であること。また、支給申請日においても引き続き若者雇用促進法に基づく認定事業主であること
      • 勤務地限定正社員制度または職務限定正社員制度に係る加算の適用を受ける場合にあっては、キャリアアップ計画書に記載されたキャリアアップ期間中に、勤務地限定正社員制度または職務限定正社員制度を新たに規定し、有期雇用の労働者などを当該雇用区分に直接雇用した事業主であること
      • 生産性要件を満たした場合の支給額の適用を受ける場合にあっては、当該生産性要件を満たした事業主であること

キャリアアップ助成金(正社員化コース)を受給するまでの6つのステップ

キャリアアップ助成金(正社員化コース)の申請で注意すべきポイントは、受給申請の前にキャリアアップ計画書と就業規則や労働協約を労働局に提出しなければならないことです。また、支給を申請するタイミングは、無期雇用や正規雇用に転換してから、6カ月後になります。

キャリアアップ助成金(正社員化コース)の流れ

キャリアアップ助成金(正社員化コース)の活用に取り組む前に提出が必要な書類は2つある

キャリアアップ助成金(正社員化コース)の受給条件である、有期雇用の労働者を無期雇用や正規雇用へ、無期雇用の労働者を正規雇用に転換する前に、提出しなければならない書類が2つあります。それは、キャリアアップ計画と就業規則です。

キャリアアップの目標や期間を定めたキャリアアップ計画

キャリアアップ計画とは、有期雇用の労働者などのキャリアアップに向けた取り組みを計画的に進めるために作成するものです。キャリアアップ計画の作成にあたって、労働者のキャリアアップを支援するキャリアアップ管理者を決めて、3年以上5年以内の計画期間を定め、目標や期間、目標を達成するために事業主が行う取り組みを記載します。計画内容は精査されるので、綿密な計画と、具体的な訓練の記載がポイントになります。

職場のルールをまとめた就業規則

就業規則とは、職場のルールやマナーについてまとめた服務規律と、給料や時間外労働などの待遇をまとめた労働条件を記載した書類です。この2つが、キャリアアップ計画の内容と整合性が取れているか、厳正に審査されます。キャリアアップ助成金(正社員化コース)では、就業規則上で、一般的に正社員登用制度といわれる有期雇用の労働者を無期雇用や正規雇用、無期雇用の労働者を正規雇用に転換する条件と、キャリアアップ計画に記載した目標が、合致していることが重要になります。

「助成金の申請で就業規則が必要? 対象の助成金や変更点を紹介」を詳しく見る

キャリアアップ助成金(正社員化コース)の支給申請に必要な書類は条件によって異なる

受給申請に必要な書類は、どのような労働者を無期雇用や正規雇用に転換するかによって異なります。

有期雇用から転換する事業主が提出する書類は17

有期雇用から転換する事業主が提出する書類は次の17種類です。1つでも欠けると、受給できないので、事前にすべて揃っているかどうか確認しましょう。

      • 支給要件確認申立書
      • 支払方法・受取人住所届(未登録の場合に限る)
      • 管轄労働局長の認定を受けたキャリアアップ計画書(変更届を提出している場合、当該変更届を含む)
      • 転換制度または直接雇用制度が規定されている労働協約または就業規則その他これに準ずるもの(転換後に改正されている場合、当該転換前の直近のものに限る)
      • 転換後または直接雇用後に対象労働者が適用されている労働協約または就業規則(賃金規定などを別途作成している場合、当該賃金規定などを含む)
      • 対象労働者の転換前または直接雇用前および転換後または直接雇用後の雇用契約書または労働条件通知書など(船員法(昭和22年法律第100号)第32条の規定により船員に対して明示しなければならない書面を含む)労働条件が確認できる書類
      • 対象労働者の労働基準法第108条に定める賃金台帳または船員法第58条の2に定める報酬支払簿および賃金5%以上増額に係る計算書(賃金上昇要件確認ツールなど)
      • 多様な正社員の雇用区分が規定されている就業規則か労働協約
      • 正規雇用の労働者(多様な正社員を除く)に適用されている就業規則か労働協約
      • 転換日または直接雇用日に雇用されていた正規雇用の労働者の雇用契約書など(多様な正社員への転換または直接雇用の場合に限る)
      • 対象労働者の出勤簿、タイムカードまたは船員法第67条に定める記録簿など出勤状況が確認できる書類
      • 勤務地限定正社員制度または職務限定正社員制度を新たに規定した場合の加算の適用を受ける場合には、次のaおよびb書類も必要です。
        • 上記6に加え、当該雇用区分の規定前の就業規則か労働協約
        • 上記4に加え、当該転換制度の規定前の就業規則か労働協約その他これに準ずるもの(上記aと同じである場合を除く)
      • 中小企業事業主である場合、中小企業事業主であることを確認できる書類
        • 企業の資本の額または出資の総額により中小企業事業主に該当する場合は、登記事項証明書、資本の額または出資の総額を記載した書類など
        • 企業全体の常時使用する労働者の数により中小企業事業主に該当する場合は、事業所確認票
      • 若者雇用促進法に基づく認定事業主における35歳未満の者を転換または直接雇用した場合の支給額の適用を受ける場合は、若者雇用促進法に基づく認定事業主に係る基準適合事業主認定通知書および基準適合事業主認定申請書の写し
      • 対象労働者に母子家庭の母などが含まれる場合は、次のaからfまでのいずれかに該当する書類、その他母子家庭の母などである対象労働者の氏名、および当該労働者が母子家庭の母などであることが確認できるもの
        • 国民年金法(昭和34年法律第141号)第37条に基づき遺族基礎年金の支給を受けている者が所持する国民年金証書
        • 児童扶養手当法第4条に基づき児童扶養手当の支給を受けていることを証明する書類
        • 母子および父子ならびに寡婦福祉法第13条に基づき母子福祉資金貸付金の貸付を受けている者が所持する貸付決定通知書
        • 日本国有鉄道改革法(昭和61年法律第87号)第6条第2項に規定する旅客鉄道株式会社の通勤定期乗車券の特別割引制度に基づき市区町村長または社会福祉事務所(社会福祉法(昭和26年法律第45号)第3章に規定する福祉に関する事務所をいう)長が発行する特定者資格証明書
        • 市区町村長、社会福祉事務所長、民生委員などが母子家庭の母などであることを証明する書類
        • 住民票および母子家庭の母など申立書(aからeまでにより難い場合に限る)
      • 対象労働者に父子家庭の父が含まれる場合は、次のaからcまでのいずれかに該当する書類その他父子家庭の父である対象労働者の氏名および当該労働者が父子家庭の父であることが確認できるもの
        • 児童扶養手当法第4条に基づき児童扶養手当の支給を受けていることを証明する書類
        • 日本国有鉄道改革法第6条第2項に規定する旅客鉄道株式会社の通勤定期乗車券の特別割引制度に基づき市区町村長または社会福祉事務所長が発行する特定者資格証明書
        • 市区町村長、社会福祉事務所長が児童扶養手当の支給を受けている父子家庭の父であることを証明する書類
      • 生産性要件に係る支給申請の場合の添付書類
        生産性要件算定シートおよび算定の根拠となる証拠書類(損益計算書、総勘定元帳、確定申告書Bの青色申告決算書や収支内訳書など)。生産性要件算定シートによる計算の結果、生産性の伸びが6%未満の場合、上記書類のほか与信取引などに関する情報提供に係る承諾書の提出も必要です。

派遣から転換する事業主が提出する書類は2つ

有期雇用から転換する場合と異なり、派遣から転換する事業主が提出する書類は2種類だけです。

      • 直接雇用前の労働者派遣契約書
      • 派遣先管理台帳

なお、事業所などにおける派遣労働者の数と、派遣先が雇用する労働者の数を加えた数が5人以下のときは、派遣先管理台帳を作成したり、記載する必要はありません。

東京都正規雇用転換安定化支援助成金とセットで受給できる

東京都正規雇用転換安定化支援助成金は、東京労働局の管轄内に雇用保険適用事務所がある会社が受給できる助成金です。受給要件は、キャリアアップ助成金(正社員化コース)の受給が決定していることです。つまり、キャリアアップ助成金(正社員化コース)を受給できた会社は、申請すれば東京都正規雇用転換安定化支援助成金を確実に受給することができます。対象となるのは中小企業なので、中小企業以外の事業主が申請しても受給できません。

「東京都正規雇用等転換安定化支援助成金の支給対象は500事業所まで」を詳しく見る

まとめ

キャリアアップ助成金(正社員化コース)は、受給条件のハードルが高くないので、多くの事業主が活用している助成金です。社会保険労務士などの専門家に頼まなくても、事業主や社員が申請しやすいとも言えます。ご自身で取り組まれる際にはキャリアアップ助成金の申請書をスムーズに作成できる助成金クラウドのご活用もご検討ください。

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