助成金ノウハウ情報

起業で活用できるおすすめの助成金一覧【2020年度最新版】

スタートアップのベンチャーにとっては、銀行から融資を受けたくても、難しいケースも考えられます。そこで、条件をクリアできればスタートアップのベンチャーでも受給できる、返済不要の助成金を活用してはいかがでしょう。今回は採用や雇用、研修に加え、社内の制度を整えることで受給できる助成金も紹介します。

目次

起業の件数は年々増加の傾向に

2017年に全国で新しく設立された法人は13万1981社で、前年比3.1%増でした。東京商工リサーチが調査を行うようになってから、初めて13万社を突破したことになります。

起業ブームともいわれるようになりましたが、多くのスタートアップは事業が成長するにつれ、採用や雇用、人材育成などに課題を抱えているのではないでしょうか。

また、社内の制度を整える必要も感じていることでしょう。今回は、そうしたベンチャー企業の課題を解決することで受給できる、助成金を紹介します。助成金は、融資とは異なり無利子で、返済不要の公的資金です。ぜひ活用してください。

採用・雇用で受給できるおすすめの助成金3選

採用や雇用で受給できるおすすめの助成金として、正規雇用の労働者を増やしたり、スキルに不安がある労働者をお試し雇用することで、受給できる助成金を紹介します。

非正規雇用から正規雇用への転換で受給できる助成金
キャリアアップ助成金(正社員化コース)

キャリアアップ助成金(正社員化コース)は、積極的に正規雇用に取り組む事業主が受給できる助成金です。アルバイトやパートを正社員として雇用しようと考えているベンチャー企業にとって、うってつけの助成金といえます。

キャリアアップ助成金(正社員化コース)を受給するための主な条件は2つあります。1つは、就業規則や労働協約で正規雇用に転換する条件を規定することです。

もう1つは、アルバイトやパートとして6カ月間雇用した労働者を正社員として正規雇用した後、さらに6カ月間雇用して賃金を支払うことです。

助成金の金額は、中小企業の場合、1人当たり最大57万円です。1事業所当たり最大20人まで申請できるので、最大1440万円を受給することができます。なお、有期雇用の労働者を正規雇用した場合と無期雇用した場合、無期雇用の労働者を正規雇用した場合によって異なります。

「キャリアアップ助成金(正社員化コース)の受給額は最大1440万円!受給要件や申請手順を紹介」を詳しく見る

正規雇用への切り替えで東京都から受給できる助成金
東京都正規雇用等転換安定化支援助成金

東京都正規雇用等転換安定化支援助成金も、キャリアアップ助成金(正社員化コース)と同じように、正規雇用に取り組む事業主が受給できる助成金です。この助成金を受給する条件は、東京労働局の管内に事業所を置き、キャリアアップ助成金(正社員化コース)の支給を受けた中小企業であることです。

東京都正規雇用等転換安定化支援助成金の支給額は、1人当たり20万円です。1事業所につき3回まで申請できるので、最大60万円を受給することができます。

この助成金では、支給対象になる労働者の能力向上・人材育成を図るため、支給の対象になる労働者に、支援期間中に1回以上研修を実施する必要があります。

その支援期間の3カ月中に、新たに退職金制度を整備・導入し、改正後の就業規則や労働協約を労働基準監督署に提出し、実施した場合、退職金制度整備としてさらに10万円が支給されます。

退職金制度が無く、新たに独立行政法人勤労者退職金共済機構が運営する中小企業退職金共済制度に事業主として加入した場合も同様に、10万円が支給されます。

東京都正規雇用等転換安定化支援助成金の活用を検討している方は。この機会に退職金制度を整えてみてはいかがでしょうか。東京都正規雇用等転換安定化支援助成金は、キャリアアップ助成金(正社員化コース)とセットで支給が受けられる助成金です。支給のハードルも低い助成金なので、東京労働局の管内に事業所を置く中小企業の事業主はぜひ活用しましょう。

「東京都正規雇用等転換安定化支援助成金の支給対象は500事業所まで」を詳しく見る

3カ月のお試し雇用で受給できる助成金
トライアル雇用助成金(一般トライアルコース)

トライアル雇用助成金(一般トライアルコース)は、職業経験、技能、知識などに課題があり、安定して働くことが困難な方の採用に取り組む事業主が受給できる助成金です。

この助成金は、ハローワークや職業紹介事業者などの紹介により、安定して働くことが困難な方をある一定期間、お試し雇用をした事業者に、厚生労働省が支給します。

トライアル雇用助成金(一般トライアルコース)の支給の対象期間は、雇入れの日から1カ月単位で最長3カ月です。基本的に、1カ月単位で助成金の額が計算され、トライアル期間終了後にまとめて申請します。

1カ月単位の助成金の額は、労働者の条件によって異なります。例えば、求職者が母子家庭の母、父子家庭の父である場合は、月額5万円、最長3カ月分で15万円が支給されます。

トライアル雇用助成金(一般トライアルコース)を活用することで、採用のミスマッチを防ぐことができ、助成金も受給できるので、採用コストを少しでも抑えたいベンチャー企業にとってありがたい助成金といえます。

「トライアル雇用助成金(一般トライアルコース)は、採用のミスマッチを防いで助成金も受給できる一石二鳥の助成金」を詳しく見る

制度改善で受給できるおすすめの助成金12選

ベンチャー企業にとって、労働時間の短縮など働き方改革を目的とした制度の整備は大きな課題と言えます。そのような課題を解決し、働きやすい職場づくりを推進するために、様々な目的の助成金が支給されています。ここでは、労働時間の削減、有給取得や育児休業の取得促進、育児休業からの職場復帰などに活用できる助成金を紹介します。

労働時間の削減で受給できる助成金
働き方改革推進支援助成金(労働時間短縮・年休促進支援コース)

働き方改革推進支援助成金(労働時間短縮・年休促進支援コース)は、長時間労働の見直しのため、働く時間の縮減に取り組む中小企業事業者が受給できる助成金で、支給額は最大340万円です。なお、助成金の金額は、目標設定した時間外労働の時間や休日の日数、助成金の対象にな経費の額によって異なります。

長時間労働を改善するため、労働基準法が改正され、中小企業であっても2020年から残業時間の罰則付き上限規制が適用されます。ベンチャー企業も例外ではありません。長時間労働の改善に取り組むことで、働き方改革推進支援助成金(労働時間短縮・年休促進支援コース)も受給できる環境を整えてみましょう。

「働き方改革推進支援助成金(労働時間短縮・年休促進支援コース)は労働環境の改善と採用のアピールにもつながる助成金」を詳しく見る

休息時間の確保で受給できる助成金
働き方改革推進支援助成金(勤務間インターバール導入コース)

働き方改革推進支援助成金(勤務間インターバール導入コース)は、健康保持や過重労働防止の取り組みを支援する助成金です。この助成金は、勤務終了後、次の勤務までに一定時間以上の休息時間を設け、働く方の生活時間や睡眠時間を確保する事業者に、厚生労働省が支給します。

助成金の金額は、最大100万円です。なお、助成金の金額は、休息時間数や新規の取り組みかどうかで異なります。労働基準法の改正によって、中小企業は勤務間インターバル制度の導入が努力義務となりました。これにより、勤務後から次の勤務までは、少なくとも10時間、心身を休める時間を設ける必要があります。

起業したばかりの企業にとって、リソースが限らている中で難しいケースも考えられます。しかし、労働者の負担を抑えることで、離職を防ぐことになり、さらには優秀な人材の確保にもつながるのではないでしょうか。

「働き方改革推進支援助成金(勤務間インターバール導入コース)は、休息時間の確保で支給される助成金」を詳しく見る

コロナ対策の特別休暇の取得促進で受給できる助成金
働き方改革推進支援助成金(職場意識改善特例コース)

働き方改革推進支援助成金(職場意識改善特例コース)は、もともとは、改正労働基準法の対応に取り組む事業主を支援するものでした。しかし、新型コロナウイルス感染症の感染が拡大する中、特例コースとして名称を変更し、特別休暇制度を新たに整備の上、特別休暇の取得促進に向けた環境整備に取り組む中小企業事業を支援する助成金になりました。

働き方改革推進支援助成金(職場意識改善特例コース)の支給額は、特別休暇を就業規則に規定することに向けて、支給対象となる取り組みにかかった費用の4分の3です。なお、助成金の上限は50万円です。

「働き方改革推進支援助成金(職場意識改善特例コース)はコロナ対策の経費を最大50万円助成」を詳しく見る

職場以外で働ける環境づくりの取り組みで受給できる助成金
働き方改革推進支援助成金(テレワークコース)

働き方改革推進支援助成金(テレワークコース)は、時間外労働の制限や労働時間の改善、仕事と生活の調和の推進のため、在宅又はサテライトオフィスにおいて就業するテレワークに取り組む中小企業事業主に、厚生労働省が支給します。助成金の金額は、最大300万円です。

なお、助成金の金額は、テレワークに関する目標が達成できたかどうかで異なります。目標を達成できた場合は、かかった経費の4分の3、達成できなかった場合は、2分の1となります。

テレワークのメリットは、労働者にも事業主にもあります。労働者にとっては、育児や介護と仕事の両立が可能になり、通勤負担を抑えることもできます。一方、事業主にとっては、労働者のワークライフ・バランスを推進することで、優秀な人材の確保につながります。働き方改革推進支援助成金(テレワークコース)の活用をぜひ検討してみてください。

「働き方改革推進支援助成金(テレワークコース)はテレワークの経費を最大300万円まで支給」を詳しく見る

離職率を下げる取り組みで受給できる助成金
人材確保等支援助成金(雇用管理制度助成コース)

人材確保等支援助成金(雇用管理制度助成コース)は、離職率を下げる取り組みを支援する助成金です。この助成金は、雇用管理制度整備計画を作成し、制度を導入、実施したことで、離職率の低下目標を達成した事業者に、厚生労働省が支給します。助成金の金額は、57万円です。

人材確保等支援助成金(雇用管理制度助成コース)を受給するための取り組みは、離職率の低下が期待できるだけでなく、労働者のモチベーションアップにもつながります。

支給対象となる制度は、評価・処遇制度、研修制度、健康づくり制度,メンター制度、短時間正社員制度の5つあります。率先して解決したい課題に合わせて、導入する制度を選びましょう。

「人材確保等支援助成金(雇用管理制度助成コース)は5つの制度から取り組みを選べる」を詳しく見る

人事評価制度の整備で受給できる助成金
人材確保等支援助成金(人事評価改善等助成コース)

人材確保等支援助成金(人事評価改善等助成コース)は、離職率を低下させるために、人事評価制度の整備を支援する助成金です。この助成金は、定期昇給以外の賃金制度を設けて、生産性の向上、賃金アップ、離職率の低下に取り組む事業者に、厚生労働省が支給します。助成金の金額は、人事評価制度を定めた場合に50万円、離職率の低下目標を達成した場合に80万円が支給されます。

人材確保等支援助成金(人事評価改善等助成コース)の活用にとりくむことで、適切な人事評価を行い、給与に反映させることで、労働者のモチベーションを上げる効果が期待できます。さらに、生産性の向上も見込めます。

「人材確保等支援助成金(人事評価改善等助成コース)は人事評価の整備で最大130万円支給」を詳しく見る

働き方改革に取り組む中小企業が受給できる助成金
人材確保等支援助成金(働き方改革支援コース)

2019年に新設された人材確保等支援助成金(働き方改革支援コース)は、働き方改革に取り組む上で、人材を確保することが必要な中小企業を支援する助成金です。

この助成金は、働き方改革推進支援助成金(労働時間短縮・年休促進支援コース、勤務間インターバル導入コース、職場意識改善コース)の支給を受けた中小企業が受給できます。助成金は計画を達成したときと、目標を達成したときの2回受給することができ、助成金の金額は最大で75万円です。

働き方改革推進支援助成金(労働時間短縮・年休促進支援コース、勤務間インターバル導入コース、職場意識改善コース)の支給を受けた場合は、忘れずに人材確保等支援助成金(働き方改革支援コース)の支給も受けましょう。

男性が育児休業を取りやすい環境づくりで受給できる助成金
両立支援等助成金(出生時両立支援コース)

両立支援等助成金(出生時両立支援コース)は、男性労働者が育児休業を取得しやすい職場風土作りに取り組み、男性労働者にその養育する子の出生後8週間以内に開始する育児休業を利用させた事業者や育児目的休暇を導入し、男性労働者に利用させた事業者に、厚生労働省が支給します。

助成金の金額は1事業所当たり最大228万5000円です。なお、助成金の金額は、中小企業か中小企業以外かで異なります。また、育児目的休暇の導入・利用や、育休取得が1人目から2人目以降かでも異なります。

起業したばかりの時点で、両立支援等助成金(出生時両立支援コース)の活用は難しいかもしれませんが、採用活動なのでアピールすることによって、採用の幅が広がる効果が期待できます。

「両立支援等助成金(出生時両立支援コース)は、男性の育休取得の推進で助成金を支給」を詳しく見る

育児休業後に職場復帰しやすい環境づくりで受給できる助成金
両立支援等助成金(育児休業等支援コース)

両立支援等助成金(育児休業等支援コース)は、働き続けながら子の養育を行う労働者の雇用の継続を図るため、育児休業の円滑な取得及び職場復帰に資する取り組みを行った中小企業事業者に、厚生労働省が支給します。助成金の金額は、1人当たり最大47万5000円です。

なお、助成金の金額は、育休取得時、職場復帰時、職場支援加算(職場復帰時に加算して支給)、代表要員確保時、有期契約労働者の場合の加算、職場復帰後支援によって異なります。

両立支援等助成金(育児休業等支援コース)を活用することで、助成金が受給できるだけでなく、人員計画も立てることができ、さらに女性が活躍できる職場であることをアピールすることで、採用力の向上も期待できます。

「両立支援等助成金(育児休業等支援コース)は職場復帰支援でも支給される助成金」を詳しく見る

介護休業が取りやすい環境づくりで受給できる
両立支援等助成金(介護離職防止支援コース)

両立支援等助成金(介護離職防止支援コース)は、仕事と介護の両立を実現するための取り組みを支援する助成金です。この助成金は、介護休業をスムーズに取得できたり、職場に復帰できる取り組みを行う事業者に、厚生労働省が支給します。

助成金の金額は、1事業所当たり最大57万円です。なお、助成金の金額は、中小企業か中小企業以外かで異なります。また、介護休業か介護制度かによっても異なります。

これまでは、介護休業と介護両立支援制度が支給対象でしたが、新たに新型コロナウイルス感染症への対応として、介護のための有給の休暇制度を設け、家族の介護を行う労働者が休みやすい環境を整備した中小企業事業主を支援する、新型コロナウイルス感染症対応特例が設けられました。

どの企業にも限らないことですが、特にベンチャー企業にとって、優秀な人材の離職は死活問題と言えます。介護による離職を防ぐために、両立支援等助成金(介護離職防止支援コース)を活用し、介護休業を取りやすい環境を整えましょう。

「両立支援等助成金(介護離職防止支援コース)は、貴重な労働者の離職を防ぐ取り組みで助成金を受給できる」を詳しく見る

再就職の希望者を採用することで受給できる助成金
両立支援等助成金(再雇用者評価処遇コース)

両立支援等助成金(再雇用者評価処遇コース)は、妊娠、出産、育児、介護又は配偶者の転勤を理由として退職した者が就業できるようになったときに復職する際、従来の勤務経験、能力が適切に評価され、配置・処遇がされる再雇用制度を導入し、再雇用を希望する旨の申出をしていた者を採用した事業者に、厚生労働省が支給します。

助成金の金額は、1人当たり最大38万円です。なお、助成金の金額は、中小企業か中小企業以外かで異なります。また、再雇用が1人目か2人目かによっても異なります。

両立支援等助成金(再雇用者評価処遇コース)の活用によって、労働者と事業主、それぞれにメリットがあります。労働者にとっては、介護や妊娠・出産で離職した方が、もう1度働ける環境が整い、安心して働くことができるからです。また、事業主にとてっは、復職する労働者は、過去に雇用していた方なので、即戦力を雇用することができるからです。

「両立支援等助成金(再雇用者評価処遇コース)で助成金と即戦力、働きやすい環境を獲得」を詳しく見る

女性が活躍できる職場づくりで受給できる助成金
両立支援等助成金(女性活躍加速化コース)

両立支援等助成金(女性活躍加速化コース)は、女性労働者の能力の発揮及び雇用の安定に資するため、自社の女性の活躍の状況を把握し、男性と比べて女性の活躍に関し改善すべき事情がある場合に、当該事情の解消に向けた目標を掲げ、女性が活躍しやすい職場環境の整備等に取り組む中小企業事業者、及び当該取組の結果当該目標を達成した中小企業事業者に、厚生労働省が支給します。助成金の金額は、1事業所当たり最大60万円です。

「両立支援等助成金(女性活躍加速化コース)は女性が活躍できる環境づくりで最大60万円が支給される助成金」を詳しく見る

研修で受給できるおすすめの助成金4選

研修で受給できるおすすめの助成金は、受給の条件をクリアすることで、研修を受けた労働者のスキルアップはもちろん、定着率の向上も期待できます。

スキルアップ交換の高い研修の実施で受給できる
人材開発支援助成金(特定訓練コース)

人材開発支援助成金(特定訓練コース)は、労働生産性が向上する訓練、若年者への訓練、OJTとOff-JT組み合わせた訓練など、スキルアップの効果が高い訓練の経費や、賃金を厚生労働省が支給する助成金です。助成金の対象になる訓練は、次の通りです。

  • 高度な職業訓練を行う労働生産性向上訓練
  • 35歳未満が対象の若年人材育成訓練
  • 指導力や技能の向上を行う熟練技能育成・承継訓練
  • 海外関連業務の担当者が対象のグローバル人材育成訓練
  • 建設業、製造業、情報通信業が対象の特定分野認定実習併用職業訓練
  • 厚生労働大臣の認定が必要な認定実習併用職業訓練
  • 45歳以上の労働者が対象になる中高年齢者雇用型訓練

助成金の金額は、1事業所当たり最大1000万円です。なお、助成金の金額は、Off-JTとOJTで異なります。Off-JTの場合はさらに賃金助成、経費助成で異なります。

人材開発支援助成金(特定訓練コース)は、多くの企業が新卒社員の技術研修などで利用している人気のある助成金です。受給条件を満たす研修カリキュラムの作成が肝になりますが、金額も大きいので受給に向け、取り組んでみてはいかがでしょうか。

「人材開発支援助成金(特定訓練コース)の支給額は最大1000万円」を詳しく見る

特定訓練コース以外の訓練の実施で受給できる
人材開発支援助成金(一般訓練コース)

人材開発支援助成金(一般訓練コース)は、人材開発支援助成金(特定訓練コース)以外のOff-JTで行われる訓練の経費や、賃金を厚生労働省が支給する助成金です。助成金の金額は、1事業所当たり最大500万円です。なお、助成金の金額は、Off-JTの賃金助成と経費助成で異なります。

人材開発支援助成金(一般訓練コース)は、新たにe-ラーニングを活用して行う教育訓練も助成の対象になったので、ぜひ導入を検討してください。

「人材開発支援助成金(一般訓練コース) は、適用の範囲が広がった助成金」を詳しく見る

アルバイトやパートの研修に活用できる助成金
人材開発支援助成金(特別育成訓練コース)

人材開発支援助成金(特別育成訓練コース)は、アルバイトやパートなど、有期雇用の人材育成にかかった経費や、賃金を支援する助成金です。助成金の対象となる訓練は、次の3つになります。

  • 一般職業訓練
    1コース当たり1年以内の実施期間で、20時間以上行う訓練
  • 有期実習型訓練
    正社員経験が少ない有期雇用の労働者を対象とする訓練
  • 中小企業等担い手育成訓練
    製造業や建設業などの分野で、正社員経験が少ない有期雇用の労働者を対象としている訓練が対象となります。

助成金の金額は、12事業所当たり最大110万円です。なお、助成金の金額はOff-JTとOJTで異なります。Off-JTの場合はさらに賃金助成、経費助成で異なります。

人材開発支援助成金(特別育成訓練コース)は、対象になる労働者に正規雇用への転換や、処遇の改善を目指して行われることを説明する必要があります。その点を踏まえて、活用を検討してください。

「人材開発支援助成金(特別育成訓練コース)は有期雇用の労働者の研修で最大1000万円を受給できる」を詳しく見る

まとめ

起業を考えている方、起業した方にとって、ビジネスを軌道に乗せるために、人手が必要になるタイミングが訪れます。また、ビジネスを拡大するために、今いる労働者のスキルアップも必要になってきます。

事業規模が大きくなれば、制度も整える必要があります。その時に、資金がないからと採用や雇用を諦めたり、研修や制度の整備を先延ばしにせず、賢く助成金を活用してはいかがでしょうか。

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